【パッドの特異性を活用した高速その場前後歩き】



ソルがその場で高速で前後歩きしている動画です。
動きの不自然さがひどいですね。

これ、たぶん、凄く簡単そうに見えると思うんです。
単純に前と後ろを交互に押し続ければいいだけじゃないか、と。

ところが実際に試すとよくわかるのですが、単純に前と後ろを素早く押すだけではバクステかダッシュが出てしまいます。
ゆっくり入力すれば可能ですが、それでは動画ほど不自然な動きにはなりません。

ではどうすれば動画のような動きが可能になるのか?
それは当然、バクステやダッシュが出ないように高速で前後を連打するのです。

バクステやダッシュの厳密な入力は、4>ニュートラル>4や、6>ニュートラル>6です。

つまりニュートラルが発生しないように、4を入力したあと1Fたりとも隙間を空けずに6入力、
その後1Fたりとも隙間を空けずに4入力、を繰り返せばいいのです。




しかし当然、正常な人間にそんなことは不可能です。
ところが、パッドの特異性を活用することで誰でも簡単にこの行動をすることができるようになります

パッドの特異性とは、キャラの移動に使える同じ機能を持ったモノが2つあるという点です。
つまり、十字キーと左アナログスティックです。

先に左アナログスティックを後ろ(or前)に入れ続けた状態で、
十字キーで前(or)後ろを連打することで動画のような動きが可能になります。

これはなぜかというと、スティックで入力し続けている間に更に十字キーの入力を行うと、
十字キーの入力が優先される
からです。

そのためスティックで後ろを押し続けながら十字キーで前を連打すると、
(スティックが後ろに入っている)4入力で後ろ歩き
 →(更に十字キーの前を押し、十字キーの入力が優先され)6入力で前歩き
 →(十字キーから指を離し、スティックのみの入力となり)4入力で後ろ歩き

…という流れが繰り替えされ、ニュートラルモーションを挟まずに前後歩きすることができるのです。



という原理で、パッドならば誰でも簡単にその場高速前後歩きが可能です。
ただ、それがここまで不自然な動きになるキャラはソルしかいません
ポチョ、ベッドマンあたりも中々面白いですが。





【原理の原理 スティックと十字キーの関係】

先ほどのやり方の説明で、十字キーよりも先にスティックを倒しておく必要があること強調しましたが、
それは十字キーとスティックの同時入力の仕組みが関係しているのです。

Xrdでは、前述の通りスティック入力中に更に十字キーの入力を行うとそちらのほうが優先されます。
ですが逆に十字キーの入力中にスティックを倒すと、かなり複雑なことになるのです。

十字キーでナナメ方向(1、3、7、9)に入れている場合はスティックは一切反応しません。
十字キーで上下左右方向(4、6、2、8)に入れている場合はスティックはその反対の方向以外に反応します。

例えば十字キーで前(6)入力をしながらスティックを倒した時、
倒した方向が上(8方向)なら6と8の複合入力となり9入力として扱われ前ジャンプをします。
倒した方向が上(2方向)なら6と2の複合入力となり3入力として扱われしゃがみをします。
倒した方向が左(4方向)なら十字キーの入力と反対方向のため、反応しません。
左右の完全同時入力とか上下の完全同時入力といった通常では不可能なことができないというわけですね。

なお、PS3版AC+、ACPRでも基本的にXrdと同様で、
先ほどの高速その場前後歩きは可能です。
ただ、先に十字キーを入力し続けていた場合スティックは絶対に反応しないという微妙な違いがあります。

更に遡ると、PS2版XX〜PS2版AC+ではアナログスティックで移動ができません。

PS2版Xでは十字キーモードではスティックが、スティックモードでは十字キーが使えません。
十字キーで前、スティックで後ろを入れながらアナログオンオフボタンを連打すれば可能になるのではと思いきや、
アナログオンオフボタンを押してから1秒ほど、どちらの入力も受け付けない状態になるので不可能でした。
「アナログオンオフボタンを連打」って表現を使ったのはネット上で俺が初めてかもしれないな。





原理の原理までを説明したところで、このネタを更に発展させたものをご紹介します。



【更なる発展 フォルトレスディフェンスダッシュ】


(この動画の後半は先ほどの動画と同じです)

十字キーとスティックを活用したネタの発展がこちらです。
緑色に光りながら、棒立ちで突進するソルバッドガイ

やり方はボタン二つを同時押ししながら高速その場前後歩きの入力をするだけです。
ちなみにスティックを後ろに倒し続け、十字キーの前を連打というやり方のほうがその逆よりもダッシュが速いみたいです。



これの原理ですが、やはりこれもダッシュの性質が深く関わっています。
一番初めに「ダッシュの厳密な入力は6>ニュートラル>6」と書きましたが、
より深く解説すると実はニュートラルの代わりにFDをしてもいいようなのです。

つまり「ボタンを2つ同時押ししながらスティックで後ろを押し続けた状態で十字キーで前を連打」すると、

(スティックが後ろに入っている+ボタン二つ同時押し)FD発生
 →(更に十字キーの前を押し、十字キーの入力が優先され)6入力で前歩き
 →(十字キーから指を離し、スティック+ボタン二つの入力となり)FD発生
 →(再び十字キーの前を押し、十字キーの入力が優先され)6入力で…
 →「6→FD→6」の入力が成立しダッシュ!
 →(ダッシュ中に十字キーから指を離し、スティック+ボタン二つの入力となり)FD発生

となります。



PS3版ACPRだとダッシュ入力に必要なニュートラルをFDで代用できないため、このフォルトレスダッシュはできません。
凄くどうでもいい違いなのに実際にできることにかなり差がつくのは面白いですね。





【実戦での狙いどころ、利用価値】

これらのネタは十字キーと左アナログスティックの両方の入力が必要となるため、
指の位置関係の問題で、実戦では咄嗟に出すことがちょっと難しいのが難点です。
可能なら指のポジションをこのネタ専用のものに入れ替える猶予が欲しいところです。

ところが、おあつらえ向きにXrdではゲージを25%支払えばいつでも時間を停止させられるシステムが存在します。
そう、黄色ロマンキャンセルです。

遠距離で突然黄色キャンセルしたと思ったら唐突に迫り来るフォルトレスディフェンスダッシュの前に、
相手はただ立ち尽くすだけとなるでしょう。
そして無防備の案山子にガード不能の投げを叩き込むのです。

また、ソルならばドラインの暗転時間を利用するのもとても効果的だと思います。
更にドラインソルはダッシュ速度が凄まじく速いため、フォルトレスダッシュの速度もかなり速いです。
そうですね、だいたい普通に走った時の7割くらいの速度かと思われます。
なんだかソルは高速その場前後歩きともフォルトレスダッシュとも相性が抜群ですね!





【余談】

今回のネタには面白い点がたくさんあります。

『バグではない(十字キーとスティックの両方で移動できること自体がバグとかだったら知らん)』
『そのため、今後バグとして修正される心配もない』
『おそらくパッド限定のネタ』
『見た目だけでも面白い』
『実戦でも、誰でも簡単にできる』


いろんな要素が混在していて、とても個性的なネタなんじゃないかと思います。
パッド勢のみんなはぜひこのネタを使って強くなろう!
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