とあるお方から頂いたネタ…。
それは
サイドワインダーの9回目のクリーンヒットのダメージが1ケタになる
という常識では考えられない情報でした。



ご存知の通りソルのサイドワインダーとは、
クリーンヒット回数に応じてダメージがどんどん増していきます。

もっと正確に言うと、この必殺技のダメージは
「35+25×クリーンヒット回数」
になります。

式を見ても明らかなように、
クリーンヒット回数が増えればその分だけダメージが上昇するはずです。

それが9回目になると1ケタダメージというのは、おかしい話ですよね。



それではさっそく検証してみることにしましょう!

要は9回連続でサイドワインダーをクリーンヒットさせて、
その1発1発のダメージを調べていけばいいのですよ!



…しかし残念ながら。
俺如きの人間が9回連続でサイドワインダーをクリーンヒットさせることは不可能です。

ソルのクリーンヒット技はクリーンヒット回数が多くなればなるほど、
クリーンヒットさせにくくなるからです。

仮に出来たとしても、サイドワインダーの強制基底、
ガードバランス補正根性値補正即死補正
それら全てを計算して元々のダメージを求めだすのは困難すぎます。

そこで…クリーンヒット技とトレーニングモードの仕様の裏を突きます

クリーンヒット回数は1コンボ中に蓄積されていきますが、
相手がソルのコンボ中に青バーストを放っても、
着地するまではクリーンヒット回数が継続される
のです。

例えば…
ぶっきら>2HS>JS>SWCL>相手青バ
>ソルは青バに当たらず、落下してくる相手を立ちKで拾う>2HS>SWCL

(SWCL=サイドワインダークリーンヒット)
というコンボの場合、最後のサイドワインダーは
クリーンヒット回数が2回溜まった状態でのダメージになります。
最初に当てたサイドワインダーのクリーンヒットがまだ継続しているからです。

しかも、トレモの設定でライフリゲインをONにしていた場合、
青バを放った瞬間に相手の体力が回復し、ガードバランスも設定していた数値に戻ります。
HIT数もリセットされるので、相手が重くなったりヒットバックが凄まじいことになって、
コンボがまったく出来なくなる、ということもありません。

なによりサイドワインダーがクリーンヒットしなくても、
相手が即青バすればやり直しが効くのが大きいです。



以上を踏まえた上で、今回の検証方法。

防御係数1.00のソル相手に
(JHS>サイドワインダー→ヒットした瞬間相手青バ)×n を繰り返し、
クリーンヒットしたときのサイドワインダーのダメージを調べていく


JHSを挟む理由は、これがないとサイドワインダーを昇りで出す必要が出てくるため、
ミスが非常に多くなってしまうからです。

なお、JHSでちょこっとガードバランスが減るので、
ガードバランスは通常(±0)よりも多く設定する必要があります。



それでは、検証結果の動画をどうぞ。

画面の右上の相手の体力バーに注目すると解かりやすいと思います。



画質はちょっと悪いですが、9回目のサイドワインダークリーンヒットのダメージが
とても少ないのはお解かりいただけたでしょうか?




それではこの動画から得られた、
クリーンヒット回数ごとのサイドワインダーのダメージをまとめてみます。

もう1度申し上げますが、サイドワインダーのダメージは
「35+25×クリーンヒット回数」です。

CL1回 60ダメージ(35+25×1)
CL2回 85ダメージ(35+25×2)
CL3回 110ダメージ(35+25×3)
CL4回 135ダメージ(35+25×4)
CL5回 160ダメージ(35+25×5)
CL6回 185ダメージ(35+25×6)
CL7回 210ダメージ(35+25×7)
CL8回 235ダメージ(35+25×8)
CL9回 4ダメージ(本来なら35+25×9=260
CL10回 29ダメージ(本来35+25×10=285



ふむ。

クリーンヒット8回目までは正常(式に当てはめたとおり)のダメージです。
やはり9回目、そしてそれに続く10回目のダメージがおかしいです。



式に当てはめた場合、CL9回目のダメージは260。
しかし、実際のダメージは4。

260引く4は…256。

これは…やはりアレでしょうか。

オーバーフローというやつでしょうか。



こんなサイトを見てくださる皆さんならば、
既にオーバーフローについてはご存知だと思いますが、
一応解説をしておきます。

オーバーフローとは、
数値が限界を超えてしまった場合、0or1に戻ってしまう」という、バグの一種です。

例えば昔のアクションゲームには、残機が128機までしかストックできないため、
その状態で1UPしてしまうと、129にならず0に戻ってしまうということがありました。

RPGにもオーバーフローの現象はよく見られます。

例えばハッサンのかっこよ

例を挙げるならばプレイステーションの名作、サガフロンティアでは、
敵に与えるダメージが65536までしか表示できません。
このゲームにおいて、計算上65537ダメージ(限界より1だけ多い)の攻撃をすると、
1ダメージと表示されてしまいます。
また、計算上65539ダメージ(限界より3だけ多い)の攻撃ならば、
3ダメージと表示されます。
表示限界を超えてしまうと、そこから先のダメージは1から数えなおし、ということです。

また、昔のゲームでは2の8乗である256や、2の16乗である65536が、
数値表示の限界(オーバーフローの境目)であることが多いです。
どうして2の8乗とか2の16乗の数値がそうなるのか僕にはさっぱりですが、
とにかくそういうことなのです。



表示限界が256ではなく、255であるゲームもありました。
おそらく、0から255まで256個の数字があるからです。
例えばFF6のドリル装備をすると、ステータスが255になりましたね。

ギルティギアのダメージにも、0ダメージという概念は存在します。
それではギルティギアのダメージの限界も255だとしたら…?

計算上256ダメージの攻撃を当てるとオーバーフローが発生し、
ダメージがリセットされて0ダメージになると仮定します。

この場合、
計算上257ダメージなら実際には1ダメージ、
計算上258ダメージなら実際には2ダメージ、
計算上259ダメージなら実際には3ダメージ、
計算上260ダメージなら実際には4ダメージ、
と処理されることになります。

CL9回目のサイドワインダーのダメージは計算上260なので、
実際には4ダメージになります。

先ほどの検証結果とぴったり合っていますね。

CL10回目では、それに25を足して29ダメージとなっているのだと思います。

このままCL回数を更に増やしていけば、
また255を超えて再びオーバーフローが発生すると考えられます。



以上のことから、どうやらサイドワインダーには
255ダメージを超えるとオーバーフローが発生する
という性質があるということが言えそうです。

サイドワインダー以外の技ならば255ダメージを超えることもあるので、
このオーバーフロー現象はおそらくこの技でしか起こらないのでしょう。





まさかギルティギアの記事を書いていて、
アクションゲームやRPGについて調べることになるとは思いませんでした…。
このような繋がりを見つけるのも、ゲーム考察の面白さのひとつなのでしょうね。



最後にちょっとした補足を。

サイドワインダーは255ダメージを超えるとオーバーフローが発生する
と書きましたが、これは防御係数1.00の相手限定のようです。

このオーバーフローの境目は相手キャラの防御係数によって変化します。

例えば防御係数1.00のソル相手ならば、
今回の検証のようにサイドワインダーのダメージは最大255であり、
計算上256ダメージになると0ダメージとなります。

しかし防御係数が1.31のクリフに対しては、
最大ダメージが255×1.31≒334となります。
計算上335ダメージになると実際は0ダメージになります。

同じように防御係数が0.35のポチョムキンに対しては、
255×0.35≒89がサイドワインダーの最大ダメージになります。





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