今回はPS2版青リロ、PC版青リロ、
そしてAC+EXブリジットのループザループの仕様(バグ)について記事を書きました。



【PS2青リロでのループザループ(以下LTL)の仕様】

この記事を書くために500円で買いなおしてきました。



PS2青リロのLTLには、とある面白いバグが隠されていました。
このバグは一部のコンボムービーに使われていたので、知っている方も多いと思います。

ポイントは、LTLの最後に振ってくるロジャー。
これは一見飛び道具っぽいけど、実は打撃属性です。
なのでヒットストップもノックバックも存在します。

にも関わらず、恐ろしいことに
ロジャーが空中に出た瞬間にRCしても画面に残り続けるという性質を持っています。

RCすると当然ブリジットは自由に動けるようになるのですが
それとは無関係に打撃属性のロジャーは落下を開始します。

打撃属性の技とは言い換えると『本体による直接攻撃』。
それなのにブリジット本体とは無関係に、
まるで飛び道具のような性質を持った本体攻撃の判定が
存在し続けるということになります。

早い話、遠Sと足払いを『同時に出している』ようなものです。

これは明らかな矛盾であり、様々な怪奇現象を発生させます。

まずRCした直後にブリジットがサイクバーストやら挑発やらをすると、
ロジャーがヒットした瞬間にRCが出来ます
(厳密に言うと、サイク、挑発などをして、その後ロジャーがヒットすると、
動作中ならいつでもRCが可能です)

ロジャー自体は打撃属性なのでRC出来て当然と言えば当然なのですが、
その時ブリジットは他のことをやっているので、
実質的に挑発RCやサイクRCという意味不明な光景になっています。

更に、
RCした直後に打撃技を出すとロジャーヒット時の効果がその打撃技と同じになる
というのもルイを見ないバグです。

例えば
『LTL>ロジャーが出た瞬間にRC>足払い>ロジャーヒット』
とやると、そのロジャーは足払いと全く同じ効果(下段、ヒット時ダウン)になります。

RC後に3Pを出すとロジャーカウンターヒット時に相手がよろけます。

特に面白いのがダストアタックで、
ロジャーがヒットするとなんとブリジット本体がホーミングジャンプが可能に…!

当たった時の効果だけではなく、ロジャーヒット時のダメージもその直前に出した打撃技と同じになるので、
完全にRCの直後(ロジャーがヒットする直前)に出した打撃技の性能が、
そのままロジャーにコピーされているのだと考えられます。

また、RC後に何もしないことでロジャーがガード不能になります。
ただし参照する打撃技が無いためか、ダメージも0。

PS2青リロのこのバグはアーケードでも可能だったため、
これを利用した崩しテクニックがゲーセンで実際に行われていたようです。

で、もうひとつここから派生したバグがあります。

ロジャー出現RCの直後に『YOYO設置』を行い、もう一度LTLを出し、
そしてもう一度ロジャー出現RCの直後にロジャーハグなどの『YOYO技』を出すと、
どういうことか設置されていたYOYOではなく、
LTLで出てきたロジャーがハグなどの飛び道具に変化します

この時LTLのロジャーにロジャーラッシュなどに変化してもらって攻撃すると、
YOYO技は全て飛び道具のはずなのに打撃属性になってしまいます。
画面端の相手に当てた場合、ロジャーラッシュなどで発生したノックバックによって
ブリジットが後ろへ下がります。相当違和感のある見た目です、これは…。

ロジャーラッシュではなくロジャーハグを出し、そこからなんらかのYOYO技を出しても、
やっぱり打撃技に変化します。
俺キルを出すと1HIT1HITにヒットストップがつき、ちょっと大変なことに…。

また、「直前に出した打撃技の効果を受け継ぐ」という性質も残っていて、
超遠距離ホーミングジャンプや異次元一撃必殺技が可能です。



ただし異次元一撃必殺技を決めるとどういうことかフリーズしてしまいます。

そして最後の小ネタが「火の輪残し」です。
上の方法で、LTLで出現したロジャーをロジャーハグに変化させ、相手にまとわりつかせます。
そして俺とキルマシーンを発動し、火の輪が出現した直後に相手の攻撃を受け、俺キルを中断させます。
すると何故か火の輪だけが残り続けます。

この火の輪はお互いの飛び道具に反応し、飛び道具を追尾するようになります。
また、カイの6HSやヴェイパースラストなどの飛び道具っぽいエフェクトにも反応するようです。




【PC版青リロでのLTLの仕様】

ハードは違うとはいえ、同じ青リロ。
本来なら完全に同じ移植でなければならないのですが、
なぜかこのLTLの性質に違いがあります。

PS2版ではロジャーが出現した後にRCしてもロジャーが残り続けましたが、
PC版ではそれがなくなっています。
つまりロジャーが画面内にいるときにRCすると、一瞬で消滅してしまいます。
PS2で出来たようなバグは一切出来なくなっているのです。

打撃属性の技としてはRCした瞬間に消えるのは確かに正しい処理ですが、
どうしてこの技だけハードによってこのような違いがあるのか不思議です。

LTLバグはアーケードでも可能だったことを考えると、これは移植ミスです。
しかし、もしかするとLTLバグによってゲームが進行不可になる恐れがあったため、
わざわざ修正したのかもしれません。
その場合、もっと危険性の高いダウンバーストバグを放置した理由が解かりませんね…。
ダウンバーストバグはPSP版青リロやSLASHでも可能であり、
ACになるまで放っておかれていたというのに、
どうしてこのLTLバグだけはさっさと修正してしまったのでしょうか。



また、PSP版青リロ、SLASH、アクセントコアのループザループもPC版青リロと同じ性質です。
もしかしたらこの作品が次回作の元になっていたのかも…?



しかし1年ほど経ってから、いまさら新事実を発見しました。
PC版青リロでも、EXブリジットのみPS2版と同じように
ループザループを途中でRCしてもロジャーが消えません。
つまりPS2版と同じバグが同じように可能です。




【AC+EXでのLTLの仕様】

なんとRCしてもロジャーが消えない仕様。つまりPS2青リロと同じです。
しかしひとつだけ違う点があります。

ロジャーRC後にYOYOを出し、もう一度ロジャーRCしてYOYO技を出しても、
LTLのロジャーではなく設置してあるYOYOが普通にロジャーハグなどに変化してしまいます。

意味不明な文章ですね。
ようするにPS2(アーケード)青リロの後半のバグが実現不可能になっています
やっぱりフリーズの危険性があるから修正したのかもしれませんね…。

このバグは後半のバグこそが面白かったので(異次元一撃とか)、
AC+で出来ないのは非常に残念ですね〜。
可能だったらコンボムービーにも使えたのに…惜しいものです。

とは言え逆に言うと、「打撃属性の飛び道具」とでも言うべきロジャーRCバグは、
ひとつのテクニックとして製作スタッフに許容され、
EXブリジットに仕様として再実装された、と考えることも出来ます。
立ちP仕込みと同じですね。

だとすると、スタッフもなかなか面白いことをしてくれたものだと思いました。
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