『Tess』は海外で製作されたフリーの2Dアクションゲームです。
1週のクリアだけなら30分程度で終わってしまうくらいの短編。
このブログで短編のゲームを紹介するのはかなり珍しいですが、
それくらい、なんだか妙に印象に残ったゲームだったので紹介させていただきます。
『Tess』ダウンロードページ
アクションゲームとしては、洞窟物語にかなり近い雰囲気です。
(敵に与えたダメージの累計が表示される、敵を倒すとエネルギーをドロップする、等)
操作性は若干クセがあるものの、基本的には良好です。
また、クリアまでの道のりの中に少しだけ隠し要素があり、それを探していくのも楽しいです。
使うボタンは攻撃、調べる、ジャンプの3種とシンプル。
ただしESCでメニューが開けることを忘れないように(ReadMeにしか書いていない)。
アクションゲームとしてシンプルかつ手堅く作られておりますが、
このゲームの最大の特徴は静かに狂った世界観です。
登場人物の容姿や行動、ステージや敵キャラ、ストーリーの流れ、そのすべてが根本からおかしいです。
それでいて意味深なオブジェクトや会話もあり、想像を掻き立てられるゲームです。
独特な世界観に浸りたい人におすすめです。
なお、このゲームは日本語に翻訳されて日本語でのプレイも可能になっています。
基本的には十分読めるレベルなのですが、ところどころに怪しい日本語が混じっています。
しかし、それすらもこの世界を成す要因となっているような気さえしてきます。
さてこのゲーム、隠し要素というか、実績の解除というものがいくつかあり、
その中のひとつに「初期ライフのままクリアする」というものがあります。
このゲームでは「敵が落としたエネルギーを拾って集める」ことでライフを増加させることができます。
従って「初期ライフクリアを目指す際は敵が落とすエネルギーを拾ってはいけない」という、
通常のプレイとは正反対の行動を強いられるのです。
敵を倒すとエネルギーを必ず落とし、洞窟物語の武器エネルギーと同じく跳ね回ります。
中盤ではエネルギーが複数同時に出現したり、巨大化したりして回避が困難になります。
通常ではどんどん拾っていくべきライフアップエネルギーが、
初期ライフクリアの縛りプレイでは触れてすらいけない凶悪なトラップと化すというこのバランスは、実に面白いと思いました。
RPGの低レベルクリアに近いものがありますね。
初期ライフクリアを果たすと隠しモードがプレイできるようになるので是非挑戦してみてください。